3Dプリンターで自作のフィギュアや模型を作ってる映像って皆さん見たことありませんか?
おそらくほとんどの方が、その映像を見た時「スゴい製品があるんだな〜」と感じたのではないかと思います。
ただスゴいと感じただけで買ってないですよね?
それは造形するための「3Dデータ作成」が未知の世界すぎて意味不明だからなんです。
プリンターでは書類をスキャンしたり、スマホの写真から印刷するように、3Dプリンターには3Dスキャナーという存在が必需品だったのでしょう
ということで、3Dスキャナーがあると簡単に自作の3Dデータが作れるのかスペック図鑑にて実際にレビューを行います。
今まで金額が高すぎて一般家庭に普及することのなかった高性能3Dスキャナーですが
この記事でレビューしているCrealityの「CR-Scan Lizard」はなんとクラウドファンディングのMakuakeにて10万円以下で手に入れられる製品なので是非参考にしてくださいね!
目次
※この記事はCrealityさんから3Dスキャナー「CR-Scan Lizard」を製品提供して頂き記事作成を行っております。
3Dスキャナーとは?
3Dスキャナーとは現実世界の物体や生物をセンサーで認識して形状を3Dデータ化してくれる機器です。
物体形状を認識する方法は大きく分けて2つあり接触式と非接触式があります。
接触式は名前の通り物体に触れながら形状データをスキャンする方法で、非接触式は物体に触れることなく形状データをスキャンする方法となりますので違がシンプルで分かりやすいでしょう。
それぞれの方式にメリットデメリットがありますが、近年では非接触式の技術が大きく進歩してきており、誰でも一般家庭で3Dスキャナーを楽しめる時代が目の前に来ているのです!
3Dスキャナーがあると何ができるの?
そもそも3Dスキャナーが使えると言われても、一体何が出きるのかイメージが沸きませんよね?
企業と個人それぞれの目線から何が出きるのか記載してみましょう。
企業目線での活用例だと、家電製品などの部品をスキャンし3Dデータとして保存することで好きなときにデータを元に復元する事ができるようになります。
個人目線の活用例をあげると、人の顔をスキャンしてフィギュアのボディと合体させれば面白いデータが作れたり、お店では買えないような手作りした物、手料理などをスキャンして3Dデータに残しておくこともできるんですね!
ジオラマ作りが好きな方には、3Dプリンターと組み合わせることで様々なスキャンデータを立体的に造り出せる魔法のアイテムにもなるでしょう。
3Dスキャナーの選び方
3Dスキャナーはまだまだ一般市場に普及していない商品となるため、使用者の口コミや商品情報も非常に少ないです。
そのため「欲しいなぁ」とか「使ってみたい!」と考えても何を選べば良いのか分からないですよね。
スペック図鑑でも現在販売されている3Dスキャナーについて調査しましたが、一般市場で販売されている商品は10万円~20万円もの費用が掛かるのに対し、レビューがほとんどないものばかりだったので購入するのに不安を感じる事は間違いないでしょう。
3Dスキャナーを選ぶ際は
- 物体検知の正確性
- スキャンの速度
- スキャンできる大きさ
- 使い勝手の良さ
- 本体価格
このように5つのポイントを意識するといいのですが、3Dスキャナーはまだまだ市場に普及していない未知の製品になります。
文字だけではイメージがしにくいかと思いますので、Crealityさんから提供して頂いた「CR-Scan Lizard」を参考に、3Dスキャナーについて詳しく確認してみることにしましょう。
Crealityの3Dスキャナー「CR-Scan Lizard」
Creality(クリアリティ)は3Dプリンターで有名なメーカーになりますが、3Dスキャナーも取り扱いをしています。
今回クラウドファンディングMakuakeにてプロジェクトがスタートしている「CR-Scan Lizard」をスペック図鑑にて商品レビューする事が出来ましたので紹介も兼ねて3Dスキャナーの選ぶポイントを照らし合わせながらチェックしていきましょう。
3Dスキャナーの選ぶポイント
- 物体検知の正確性
- スキャンの速度
- スキャンできる大きさ
- 使い勝手の良さ
- 本体価格
1.物体検知の正確性
物体検知の正確性とは「どれだけ正しく物体をスキャンできるかの精度」を表しており、3Dスキャナーの性能表でも「精度」と表記がされています。
家庭用のスキャナーでは精度0.1mm程度が目安になり、業務用レベルのスキャナーになると精度0.02~0.03mmが目安となるようです。
CR-Scan Lizardは最小0.05mmの精度となっていますので、家庭用としては高性能なスキャナーだと言うことが分かります。
2.スキャンの速度
スキャン速度とは、物体の形状を認識してデータ化するまでのスピードを表します。
このスキャン速度に関しては、2つの考え方があり
- 3Dスキャナーのスキャンした情報を1秒間に何回出力できるかを表すfps(リフレッシュレート)
- 1秒間で3Dスキャナーが何点(ポイント)をキャプチャ(保存)できるか
それぞれの性能が重要となります。
しかし2つの項目を両方ともスペックに表記している製品は少ないため、どちらかで性能を推測するしかありません。
CR-Scan Lizardではfpsでの表記がされており、10fpsがスペック値です。
比較対象が少なかったので基準が難しいのですが、家庭用だと7~15fps、業務用だと100fpsのスキャナーがあるようです。
3.スキャンできる大きさ
3Dスキャナーは何でもスキャンできる訳ではなく、対象物の大きさに制限があります。
CR-Scan Lizardは1.5cmほどのサイズから、150cmほどの大きさまでスキャンする事ができます。
また150cm以上のものでも2回のスキャンに分けることで、後から1つのデータにまとめることができるとメーカーでは記載がされていました。
ちなみにスキャンする範囲に関してですが、本来3Dスキャナーは「置き方タイプ」と「ハンディタイプ」が存在しています。
置き方タイプはスキャナー本体を動かす事ができないので、撮影範囲が20cm~40cmに限られるデメリットがあることは知っておく必要があるでしょう。
CR-Scan Lizardは「置き方・ハンディ」両方に対応したハイブリッドタイプになりますので利便性が非常にたかいです。
4.使い勝手の良さ
3Dスキャナーは使い勝手の良さに関しても2つの視点から考える必要があります。
1つ目はスキャナー本体の使いやすさ、2つ目はパソコンで動作するソフトウェアの使いやすさです。
スキャナー本体に関しては、「ハンディ+置き方」両者に対応していることが注目ポイントになるでしょう。
ソフトウェアの使いやすさは非常に重要だと思うのですが、スペック図鑑はCR-Scan Lizardのソフト「CR Studio Lite」しか使った事がありませんのでココに関しては他の製品と比較ができません。
CR Studio Liteは使いやすく初めてでも問題なく使用する事ができましたので、オススメできるソフトウェアではないかと思います。
5.本体価格
3Dスキャナーが一般市場に普及していない1番大きな要因は本体価格が影響しているかと思われます。
3Dスキャナーは100万円以上する事が当たり前の世界で、何万円と気軽に購入できる製品ではないんですね。
インターネットで3Dスキャナーを購入検討したことがある方は分かるかもしれませんが、ほとんどの製品は金額が記載されておらず、金額が知りたくても企業へメール問い合わせする事から始めなければなりませんので、このような購入方法だと一般消費者が買う訳ないでしょう。
CR-Scan Lizardは現在クラウドファンディングのMakuakeでしか購入する事が出来ませんが、将来的に一般販売予定価格として80,500円(税込)との記載がされています。
10万円以下で高性能3Dスキャナーを購入できる事に驚きですが、何よりこれから一般家庭にも3Dスキャナーが普及していくという実態にスペック図鑑は衝撃を受けました。
ちなみにMakuakeのプロジェクト期限内であれば、ターンテーブルがセットになったプレミアムセットをなんと59,990円 (税込)で応援購入する事ができますので必ず詳細をチェックするようにしてください!
CR-Scan Lizardの基本スペック
製品名 |
CR-Scan Lizard |
メーカー |
Creality(クリアリティ) |
精度 |
0.05mm |
シングルキャプチャ範囲 |
200mm×100mm |
点群データ間隔 |
0.1mm×0.2mm |
スキャン可能面積 |
最小 15mm×15mm×15mm 最大 150cm×150cm×150cm |
スキャン距離 |
150mm×400mm |
スキャン速度 |
10fps |
光源 |
LED+NIR |
位置合わせ方式 |
全自動視覚追跡 |
直射日光下 |
対応 |
黒いもの |
対応 |
出力形式 |
OBJ/STL/PLY |
本体重量 |
370g |
CR-Scan Lizardのスペックは非常に高性能ですが、その中でも赤文字で表記している項目が注目すべきオススメポイントになるでしょう。
家庭用3Dスキャナーで精度0.05mmはかなりレベルが高く、さらに「黒い物」「直射日光下」に対応していることって実はめちゃくちゃスゴい事なんです!
ハンディスキャン時の全自動視覚追跡機能は、3Dプリンターや3Dスキャナーの専門チャンネルを運営されているYouTuber「それつくちゃんねるさん」のレビュー動画でも高評価を示されていた機能でした。
本体の組み立てとスキャン開始の流れ
3Dスキャナーを使った事がある!なんて人ほとんどいないですよね?
スペック図鑑も「CR-Scan Lizard」をレビューするまでスキャナーを使ったことが無かったので、利用開始までの流れはイメージすら出来ていませんでした。
スキャナー本体のセッティングから、パソコンで使用するソフトウェアの開始設定を解説しますので参考にしてみて下さい。
実践にスキャンして自作3Dデータを作成
3Dスキャナーは物体をどれだけ正確に3Dデータとして残せるのかが何よりも重要です。
実際に何点かCR-Scan Lizardでスキャンしてみたデータを確認してみましょう。
3Dスキャナーはスキャンすることが苦手な物体があり、「黒色の物」「透明な物」「光を反射する物」これらはスキャニングが難しいとされています。
しかしCR-Scan Lizardでは「黒色の物」はスキャン可能とスペック表に載っていますので合わせてチェックしてみましょう。
ゴング(愛犬のおもちゃ)
まずは光を反射することもなく、黒色も含まれていない我が家の愛犬のオモチャをスキャン。
簡単にスキャンする事ができ、文字のKONGまでくっきりと認識出来ていることに衝撃を受けました。
魔法のランプのような急須
次は少しレベルを上げて我が家でいつも温かい緑茶を提供してくれる急須です。
色合いが暗くなり、艶のある光沢タイプの物体をスキャンしてみます。
これは予想以上の出来栄えに驚きです!急須の下側もスキャンしたかったので逆さまにしてもう一度スキャン。
異なる2つの3Dデータを自動で結合する事ができるので、このように1回ではスキャンできない背面も後から撮影が可能です。
自動で2つのデータが統合される機能には本当に驚きでした!
ルービックキューブ
続いては色が一生揃う事のない我が家のルービックキューブですが、程よく黒色のフレームがあるのでスキャンしてみました。
しっかりとフレームの枠取りまで出来ており、黒色でも確かに認識できているようです。
ルービックキューブだけにフルカラーでスキャンができるとかなりテンションが上がりそうですね!
Switchのコントローラー
我が家で楽しむ時の必需品Switchのコントローラーをスキャンしてみました。
ボタン、スティック、サイド部がほとんど黒色になりますので結果が気になりますね。
1回目のスキャンではスティックとボタンはある程度認識してくれたのですが、データを保存していなかったので再度スキャンするも見事にスティックとボタンは消えさりました。
黒色をスキャンする際のコツがあるようですが、スペック図鑑もまだ使いこなせていないので、また時間がある時に再度実践して黒色の物体をスキャンする方法を詳しく解説できるようにしたいと思います。
まとめ
実際にCR-Scan Lizardでスキャンした3Dデータを紹介してきましたがどうだったでしょうか?
スキャナーを使う事に関しては完全に素人だったスペック図鑑の筆者でもたった1日で非常にクオリティの高い3Dデータを作成することができました。
このような高性能3Dスキャナーを私達の様な一般ユーザーが使える日が来るなんて、本当に技術の進化には驚かされるものです。
家庭用で販売されている3Dスキャナーはスペック図鑑が認識している製品だと20万円程が相場となっており、安い物でも10万円近くする事が普通です。
CR-Scan Lizardは現在クラウドファンディングMakuakeでのみ先行販売となっているため、家電量販店などの店舗で購入することは出来ません。
しかしプロジェクト期限内であれば、Makuakeから応援購入をすることでターンテーブルがセットになったプレミアムセットをなんと59,990円 (税込)で手に入れる事ができますので必ず詳細をチェックするようにしてください!