
象印の炊飯器を調べていると、「NW-QB10」「NW-YC10」「NW-QA10」という型番が並んでいて、正直どれが新しくて、どこが違うのか分かりづらいですよね。
見た目はそっくりなのに、公式サイトを見ても“IH式”“圧力IH式”などの言葉が並んでいて混乱する…という方も多いはず。
この記事では、そんな疑問をスッキリ解消するために、
「NW-QB10とNW-YC10の違い」、そして**「NW-QB10とNW-QA10の違い」**をわかりやすく整理して解説します。
先に結論を言うと、3モデルとも“豪熱大火力IH”シリーズの仲間で、基本的な炊飯性能は共通しています。
ただし、NW-YC10は圧力IHを採用した上位モデル、NW-QA10は抗菌仕様付きの旧モデル、そしてNW-QB10はシンプル&最新のスタンダードモデルという位置づけです。
この記事を読めば、「自分に合うモデルはどれか」「何を基準に選べばいいのか」が一目で分かります。迷いやすい象印の型番違いを、スペックと機能の両面から丁寧に比較していきましょう。
NW-QB10とNW-YC10の違い
| 項目 | NW-QB10 | NW-YC10 |
|---|---|---|
| 発売時期 | 2025年9月発売 | 2025年9月発売 |
| 炊飯方式 | IH式(豪熱大火力IH) |
圧力IH式 (豪熱大火力圧力IH) |
| 圧力機能 | なし |
あり (炊き分け圧力3通り) |
| 蒸らし工程 | 通常蒸らし | うまみ圧力蒸らし |
| 炊飯コース |
白米炊き分け3コース (ふつう・やわらかめ・かため) |
炊き分け圧力+熟成炊き (白米)対応 |
| クリーニング機能 | あり(におい対策強化) | あり(同等機能) |
| 再加熱機能 | なし |
あったか再加熱あり (保温ごはんを再加熱) |
| 本体サイズ | 約 幅23.5×奥行31×高さ20cm | 約 幅25×奥行36.5×高さ20.5cm |
| 本体質量 | 約4.1kg | 約5.0kg |
圧力IH式(豪熱大火力圧力IH)
「圧力IH式(豪熱大火力圧力IH)」は、通常のIH式に圧力を加えることで炊飯温度をさらに高くできる仕組みです。
お米は通常、100℃以上では炊けませんが、圧力をかけると最高約1.2気圧・105℃前後の高温で炊き上げることが可能になります。この“高温×高圧”の加熱によって、お米の芯までしっかり火が通り、もちもち・ふっくらした食感に仕上がるのが特徴です。
さらに、象印の「豪熱大火力圧力IH」は、圧力をかけながらも強火で炊き続ける独自制御を行うため、お米の中のデンプンがしっかり溶け出し、甘み(還元糖)をより引き出すことができます。
また、炊き上がりだけでなく、
-
時間が経ってもごはんのパサつきが少ない
-
冷めてもおいしさが長持ち
という点も圧力炊飯ならではのメリットです。
つまり、「圧力IH式(豪熱大火力圧力IH)」は、
より甘く、よりもちもちしたごはんを求める方に最適な上位方式というわけです。
うまみ圧力蒸らし
「うまみ圧力蒸らし」は、炊き上がったごはんを圧力をかけながら高温で蒸らす工程のこと。
通常の蒸らしより温度が高く、お米の芯までしっかり熱が通るため、一粒一粒がふっくら・もちもちに仕上がります。さらに高圧状態で余分な水分を飛ばすことで、噛むほどに甘みを感じるごはんに。
時間が経ってもパサつきにくく、冷めてもおいしさが続くのが特徴です。まさに「炊き上げの最後に旨みを閉じ込める」象印ならではの仕上げ技術です。
あったか再加熱
「あったか再加熱」は、保温中のごはんをもう一度温め直せる機能です。通常の保温では時間が経つとごはんがぬるくなったり、少し硬く感じたりしますが、この機能を使うと約4〜8分で炊きたてのような温かさに復活します。
底ヒーターと側面ヒーターで全体をムラなく加熱し、しっとり感とツヤを取り戻すのがポイント。電子レンジで温めるよりも乾きにくく、鍋移しも不要。
炊きたてのようなふっくら感をいつでも味わえる便利な機能です。
NW-QB10とNW-QA10の違い
NW-QB10とNW-QA10の違いを簡潔に説明すると、発売時期・抗菌仕様・カラー・付属品の素材が異なります。
NW-QB10は2025年9月発売の新モデルで、カラーはスレートブラック(BZ)。しゃもじや操作ボタンの抗菌加工が省かれた代わりに、付属のしゃもじと計量カップにバイオマスプラスチック「Prasus」が採用されています。
一方のNW-QA10は2024年発売の型落ちモデルで、ブラック(BA)カラー。しゃもじとプッシュボタンにAg⁺抗菌加工が施されているのが特徴です。
つまり、NW-QB10は環境配慮素材を採用した新モデル、NW-QA10は抗菌仕様の旧モデルという違いになります。
| 項目 | NW-QB10 | NW-QA10 |
|---|---|---|
| 発売時期表示 | 2025年9月発売 | 2024年8月発売 |
| カラー | スレートブラック(BZ) | ブラック(BA) |
| 年間消費電力量(エコ炊飯) | 81.1 kWh/年 | 81.3 kWh/年 |
| 抗菌の記載 | (抗菌表記なし) |
Ag⁺抗菌: 立つしゃもじ&プッシュボタン |
|
付属品の 素材トピック |
バイオマスプラ「Prasus」採用の 立つしゃもじ&計量カップ |
(上記記載なし) |
バイオマスプラ「Prasus」
「バイオマスプラ*Prasus(プラサス)」は、象印マホービンと三井化学が共同開発した環境配慮型のプラスチック素材です。
主原料の一部に植物由来のバイオマス成分を使用しており、石油資源の使用量を減らすことでCO₂排出量の削減に貢献します。見た目や強度、耐熱性は従来のプラスチックとほぼ同じで、日常使用に支障がないのが特徴です。
象印ではこの「Prasus」を、炊飯器に付属する立つしゃもじや計量カップなどに採用。これにより、製品の使いやすさを保ちながらも環境負荷を減らす取り組みを実現しています。
つまりPrasusは、**象印独自の“サステナブル素材”**であり、「使うたびに地球にもやさしい家電づくり」を支える新素材です。
NW-QB10の基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | 象印 IH炊飯ジャー 豪熱大火力IH NW-QB10 |
| 発売日 | 2025年9月発売 |
| 炊飯方式 | IH式(豪熱大火力IH) |
| 炊飯容量 | 0.09〜1.0L(約0.5〜5.5合) |
| カラー | スレートブラック(BZ) |
| 内釜 | 黒まる厚釜(厚さ 約1.7mm)/内釜3年保証 |
| 最大炊飯時消費電力 | 1,115W |
| 年間消費電力量(エコ炊飯時) | 約81.1kWh/年(省エネ基準達成率111%) |
| 炊飯時消費電力量(1回あたり) | 約141Wh/回(エコ炊飯時) |
| 保温時消費電力量(1時間あたり) | 約16.3Wh/h |
| 外形寸法(約) | 幅23.5×奥行31×高さ20cm(ふた開き時の高さ:40.5cm) |
| 本体質量(約) | 4.1kg |
| 主な機能 | ・豪熱大火力IH加熱・白米炊き分け3コース(ふつう・やわらかめ・かため)・うるつや保温(最大30時間)・高め保温/保温なし選択可・おこげメニュー・クリーニング機能(におい対策強化)・エコ炊飯/白米急速/雑穀米/発芽玄米/おかゆ/無洗米対応 |
| お手入れ性 | 洗える内ぶた・クリーニング機能搭載 |
| 付属品 | 立つしゃもじ・計量カップ(バイオマスプラ「Prasus」採用) |
| 生産国 | 日本製 |
NW-QA10の基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | 象印 IH炊飯ジャー 豪熱大火力IH NW-QA10 |
| 発売日 | 2024年8月発売 |
| 炊飯方式 | IH式(豪熱大火力IH) |
| 炊飯容量 | 0.09〜1.0L(約0.5〜5.5合) |
| カラー | ブラック(BA) |
| 内釜 | 黒まる厚釜(厚さ 約1.7mm)/内釜3年保証 |
| 最大炊飯時消費電力 | 1,115W |
| 年間消費電力量(エコ炊飯時) | 約81.3kWh/年(省エネ基準達成率111%) |
| 炊飯時消費電力量(1回あたり) | 約141Wh/回(エコ炊飯時) |
| 保温時消費電力量(1時間あたり) | 約16.4Wh/h |
| 外形寸法(約) | 幅23.5×奥行31×高さ20cm(ふた開き時の高さ:約40.5cm) |
| 本体質量(約) | 4.1kg |
| 主な機能 | ・豪熱大火力IH加熱・白米炊き分け3コース(ふつう・やわらかめ・かため)・うるつや保温(最大30時間)・高め保温/保温なし選択可・おこげメニュー・エコ炊飯/白米急速/雑穀米/発芽玄米/おかゆ/無洗米対応 |
| 抗菌仕様 | Ag⁺抗菌加工(しゃもじ・プッシュボタン) |
| お手入れ性 | 洗える内ぶた |
| 付属品 | 立つしゃもじ(Ag⁺抗菌仕様)・計量カップ |
| 生産国 | 日本製 |
まとめ

この記事では、象印の人気IH炊飯ジャー「NW-QB10」「NW-YC10」「NW-QA10」の違いを比較して解説しました。
まず、NW-YC10とNW-QB10の違いは「炊飯方式」と「機能性」です。
NW-YC10は圧力IH式を採用した上位モデルで、炊き分け圧力やうまみ圧力蒸らし、熟成炊きなど、よりおいしさを追求した設計。
一方のNW-QB10は**IH式(圧力なし)**で、軽量・コンパクトなスタンダードタイプ。日常使いしやすく、におい対策のクリーニング機能も備えています。
次に、NW-QB10とNW-QA10の違いは「抗菌仕様」と「付属品の素材」。
NW-QB10は新モデルとして、しゃもじと計量カップに環境配慮素材「Prasus」を採用。
対してNW-QA10は旧モデルで、しゃもじとプッシュボタンにAg⁺抗菌加工を施しています。炊飯性能はほぼ同等です。
まとめると、
-
よりおいしさと圧力炊きにこだわるなら → NW-YC10
-
シンプルで使いやすく最新設計を求めるなら → NW-QB10
-
コスパ重視・抗菌仕様を選びたいなら → NW-QA10
という選び方がおすすめです。
どのモデルも象印らしい「豪熱大火力IH」の強火炊きで、ふっくら甘いごはんを楽しめます。
あとは、**“求める機能と使いやすさ”**で選ぶだけです。


