
炊飯ジャーを選ぶとき
「NL-DT10って他のモデルと何が違うの?」
と迷う人も多いはず。
象印の定番シリーズ「極め炊き」は、価格帯も機能も幅広く、見た目が似ているだけに違いが分かりにくいモデルです。この記事では、上位モデルである《NW-SB10(STAN.シリーズ)》との違い、そして旧モデル《NL-DS10》から進化したポイントをわかりやすく整理しました。
最新モデルNL-DT10の立ち位置をしっかり把握して、あなたにぴったりの炊飯ジャー選びの参考にしてください。
NL-DT10とNW-SB10の違い
NL-DT10とNW-SB10の主な違いは、炊飯方式と性能ランクです。
NL-DT10は「マイコン式」のエントリーモデルで、加熱ヒーターによるシンプルな炊飯構造。一方、NW-SB10は「IH式」の上位モデルで、釜全体を高火力で包み込むように加熱でき、炊きムラが少なく、粒立ちの良いごはんに仕上がります。
また、NW-SB10はSTAN.シリーズとしてデザイン性や保温性能(最大30時間)も強化され、価格帯は約3倍ほど高め。
NL-DT10はコスパ重視で基本機能がしっかり揃ったモデル、NW-SB10はデザイン・炊き上がり重視のハイグレードモデルという位置づけです。
| 違いの項目 | NL-DT10 | NW-SB10 |
|---|---|---|
| 発売日 | 2024年8月発売 | 2025年9月発売 |
| 本体カラー | ブラック(-BA) |
ブラック(-BA) ホワイト(-WA) |
| 炊飯方式 | マイコン式(ヒーター) | IH式(誘導加熱) |
| シリーズ | 極め炊き | STAN. |
| 内釜 | 黒厚釜/厚さ4.0mm |
黒まる厚釜/厚さ1.7mm (内釜フッ素3年保証) |
| 炊飯時消費電力(5.5合) | 660W | 1115W |
| 外形寸法(約) | 26.5 × 37.0 × 21.5 cm | 23.5 × 29.0 × 19.5 cm |
| 本体質量(約) | 4.0 kg | 4.2 kg |
| 保温の最長目安 | うるつや保温:24時間 | うるつや保温:30時間 |
|
メニューの違い |
ケーキメニュー | 米粉パン(グルテンフリー) |
| 記載上の構造差 | 「ふたヒーターつき全面加熱」を明記 |
「全面加熱」を明記 (ふたヒーターの明記はなし) |
マイコン式とIH式の違い

マイコン式からIH式になる最大の違いは、お米の加熱方法です。
マイコン式は、釜の底にあるヒーターで「下から熱を伝える」仕組み。
一方で、IH式は電磁力(誘導加熱)を使って内釜そのものを発熱体に変える構造になっています。
そのため、釜全体が一気に高温になり、お米を一粒一粒ムラなく、強い火力で炊き上げられるのが大きなメリット。
炊飯中の温度コントロールも細かく行えるため、**甘み・香り・弾力のバランスが良い“ごはん本来の味”**を引き出すことができます。
また、IH式は保温力や再加熱性能も高く、時間が経ってもおいしさをキープしやすいのが特長。つまり、「しっかりした炊き上がり」や「お米の味の違い」を感じたい人には、IH式が最適な選択と言えます。
炊飯時消費電力の違い

炊飯時の消費電力が高いほど、炊飯器は強い火力で一気にお米を加熱できるということ。高火力で炊くことで、お米の芯までしっかり熱が通り、ふっくら・ツヤのあるごはんに仕上がります。
一方、消費電力が低いモデルは火力が控えめで、柔らかめの炊き上がりになりやすい反面、価格や電気代を抑えられるのがメリット。
つまり、
-
味や食感を重視するなら高消費電力モデル(IH式など)
-
コスパを重視するなら低消費電力モデル(マイコン式など)
というのが選び方の目安です。
米粉パン(グルテンフリー)とは?

「米粉パン(グルテンフリー)」は、小麦粉を使わず米粉だけで作るパンのことです。
グルテン(小麦に含まれるたんぱく質)を含まないため、小麦アレルギーの方やグルテンを控えたい方にも安心して楽しめるのが特徴です。
象印の炊飯器に搭載されている「米粉パン」メニューでは、専用の発酵・焼き上げプログラムによって、ふんわりとした食感とほどよいモチモチ感を両立。
炊飯器内の温度を一定に保ち、オーブンを使わなくても手軽にパン作りができるよう設計されています。
一般的な小麦パンよりも甘みが強く、もっちりした口当たりが特徴で、
朝食や子どものおやつにも人気の高いメニューです。
つまり、「米粉パン(グルテンフリー)」機能は、おうちで手軽にグルテンフリー生活を始めたい人や、焼きたてのパンを楽しみたい人にぴったりの機能なんです。
NL-DT10とNL-DS10の違い
NL-DT10は2024年発売の新モデルで、上ふたにもヒーターを搭載した「全面加熱構造」と、ニオイを抑える「クリーニング機能」が新しく追加されています。
一方、NL-DS10は2017年発売の旧モデルで、ふたヒーターやクリーニング機能は非搭載です。
基本的な炊飯性能(黒厚釜・豪熱沸とう・炊き分け3コース)は共通ですが、
NL-DT10はお手入れ性と炊き上がりの均一性が向上した改良版といえます。
| 違いの項目 | NL-DT10 | NL-DS10 |
|---|---|---|
| 発売日 | 2023年 | 2017年 |
| 本体カラー | ブラック(-BA) | ホワイト(-WA) |
| 加熱構造 |
ふたヒーターつきの 「全面加熱」構造 |
ふたヒーター非搭載 (底と側面加熱) |
| 脱臭ケア機能 | クリーニング機能あり | クリーニング機能なし |
| 発売年(公式取説情報) | 2023年 | 2017年 |
ふたヒーターつき「全面加熱」
NL-DT10では、旧モデル(NL-DS10)になかった**「ふたヒーターつきの全面加熱構造」が採用されています。
これは、炊飯中に上・側面・底の3方向からお米を包み込むように加熱する仕組み**のことです。従来のNL-DS10は、底と側面のヒーターのみで加熱していたため、どうしても釜の上部と下部で温度差が生じやすく、炊きムラが出ることがありました。
それに対してNL-DT10は、ふた部分にもヒーターを搭載することで、蒸気や熱が釜の上部までしっかり伝わり、全体を均一に加熱できるように改良されています。
その結果、
-
お米一粒一粒までふっくら炊き上がる
-
炊きムラやベタつきが減り、食感が均一になる
-
冷めてもおいしいごはんになりやすい
といったメリットが生まれています。
つまり、ふたヒーターの追加によって、NL-DT10は**“全方位からじっくり火を通す炊き方”が可能になった進化モデル**。
炊きムラのない、よりおいしいごはんを目指す人にうれしい改良ポイントです。
NL-DT10の基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | 象印 マイコン炊飯ジャー 極め炊き NL-DT10 |
| 炊飯容量 | 0.18〜1.0L(1〜5.5合) |
| 炊飯方式 | マイコン式/豪熱沸とうタイプ |
| 内釜 | 黒厚釜(厚さ 約4.0mm) |
| 最大炊飯時消費電力 | 660W |
| 加熱構造 | 上ふたヒーター+側面ヒーター+釜底ヒーター(全面加熱) |
| 本体カラー | ブラック(-BA) |
| 主な機能 | 白米炊き分け3コース(ふつう・やわらかめ・かため)/うるつや保温(24時間)/無洗米コース/熟成炊き(白米)/ケーキメニュー/エコ炊飯/早炊き/おかゆ/おこわ/玄米/雑穀米/ベビーごはん |
| 脱臭ケア | クリーニング機能搭載(におい対策) |
| センサー | ダブルセンサー(ふた・底) |
| 操作部 | 液晶デジタル表示+シンプル操作ボタン |
| 内ぶた | 洗える内ぶた構造 |
| 外形寸法(約) | 幅26.5 × 奥行37.0 × 高さ21.5 cm(ふた開き時:高さ41.5 cm) |
| 本体質量(約) | 4.0 kg |
| 年間消費電力量 | 約76.2 kWh/年 |
| 保温方式 | うるつや保温/高め保温/保温なし選択可 |
| 付属品 | しゃもじ・計量カップ |
| 発売年 | 2023年 |
NL-DS10の基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | 象印 マイコン炊飯ジャー 極め炊き NL-DS10 |
| 炊飯容量 | 0.18〜1.0L(1〜5.5合) |
| 炊飯方式 | マイコン式/豪熱沸とうタイプ |
| 内釜 | 黒厚釜(厚さ 約4.0mm) |
| 最大炊飯時消費電力 | 660W |
| 加熱構造 | 側面ヒーター+釜底ヒーター(ふたヒーター非搭載) |
| 本体カラー | ホワイト(-WA) |
| 主な機能 | 白米炊き分け3コース(ふつう・やわらかめ・かため)/うるつや保温(24時間)/無洗米コース/熟成炊き(白米)/ケーキメニュー/エコ炊飯/早炊き/おかゆ/おこわ/玄米/雑穀米/ベビーごはん |
| 脱臭ケア | クリーニング機能なし |
| センサー | ダブルセンサー(ふた・底) |
| 操作部 | 液晶デジタル表示+シンプル操作ボタン |
| 内ぶた | 洗える内ぶた構造 |
| 外形寸法(約) | 幅26.5 × 奥行37.0 × 高さ21.5 cm(ふた開き時:高さ41.5 cm) |
| 本体質量(約) | 4.0 kg |
| 年間消費電力量 | 約76.2 kWh/年 |
| 保温方式 | うるつや保温/高め保温/保温なし選択可 |
| 付属品 | しゃもじ・計量カップ |
| 発売年 | 2017年(在庫限定モデル) |
まとめ

NL-DT10は、象印「極め炊き」シリーズの中でも、旧モデル(NL-DS10)からしっかり進化したスタンダードモデルです。
ふたヒーターつきの全面加熱構造やクリーニング機能の追加により、炊きムラが少なく、よりふっくらとしたごはんを手軽に楽しめるようになりました。
一方で、IH式の上位モデル「NW-SB10」は、より高火力でお米の甘みや香りを引き出せるハイグレード機。
デザイン性や保温力も高く、炊き上がりを追求する人に向いたモデルです。
つまり、
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コスパと扱いやすさを重視するなら「NL-DT10」
-
ごはんの味わいとデザイン性を求めるなら「NW-SB10」
という選び方がわかりやすい基準になります。
NL-DT10は、価格を抑えつつも日常のごはんをしっかりおいしく炊き上げてくれる、まさに「ちょうどいい1台」。
初めての炊飯器選びにも、買い替えにもおすすめできる完成度の高いモデルです。


